日本空港ビルデング様企業インタビュー
~顧客体験向上&DX推進に向けた「LaKeel BI Concierge」の活用~

東京国際空港(羽田)の旅客ターミナル運営を中心に、施設管理運営業、物品販売業、飲食業の事業を展開している日本空港ビルデング株式会社。年間約8,590万人(2024年)のお客さまが訪れ、1日あたり約3万人の従業員が働く羽田空港ターミナルでは、提供するサービスは多岐にわたり、それと同時に多様な情報やデータ、ニーズが存在します。お客さまに快適でストレスのない旅を提供するため現在デジタル技術を活用した様々なDX施策に取り組んでおり、「LaKeel BI」のAI機能「LaKeel BI Concierge」もその一環で導入されました。
10年以上にわたりデータ可視化ツール「LaKeel BI」を活用している同社。顧客体験向上に向けたBIツールや生成AIの活用について、デジタル事業推進室 次長の堀 史晴様に伺いました。
デジタル事業推進室 次長 堀 史晴様
「LaKeel BI Concierge」を導入するに至った背景を詳しく教えていただけますか?
当社は”デジタルによる業務革命や顧客体験の進化を通じて、日本の持続成長を支える、空港利用者評価『世界第1位』の空港へ”というビジョンを掲げており、このビジョンの実現に向けて、「基幹業務システムの改善」や「混雑状況の把握と予想」、「顧客満足度の把握」など様々な取り組みを行っています。
その中でも「顧客満足度の把握」に関しては、大量のデータを即時かつ適切に可視化し、社内の関係者に共有する環境の整備が求められていました。そのため、Webやタッチパネル式アンケート、紙のアンケートなどでいただいたお客さまの声をデータ化し、ひとつのデータベースに集約して、グループ企業全体で業務活用するシステムの構築を進めていました。
これまで10年以上「LaKeel BI」を人事給与や財務会計といったERP情報の管理・可視化を中心に使用しているのですが、先ほどお話しました課題の解決に向け、今回「LaKeel BI」でお客さまの声を効率的に集計・可視化できるよう設定いただきました。さらに、生成AIを活用してお褒めやご不満の声を適切に要約し、社内関係者が即時に傾向を理解できる新機能「LaKeel BI Concierge」を提案いただき、今回導入に至りました。
日本空港ビルデング様のDX全体設計
「LaKeel BI Concierge」導入後どのような課題が解決されましたか?また、経営や業務効率化にどのように貢献しているかもお聞かせください。

導入後、大量に集まるお客さまの声を即時に集計し、カテゴリーごとにAIが分析してサマリーとして伝えてくれるようになりました。サマリーで全体の傾向やポイントを理解した上で詳細を確認できるので、状況を理解し行動に移すまでのスピードが格段に速くなりました。人間の能力のみで同じような仕事をしようとすると何十倍、何百倍もの時間が必要だったと思いますので、生産性向上に大きく貢献していると感じています。
LaKeel BI Concierge 使用イメージ①
LaKeel BI Concierge 使用イメージ➁
導入にあたって印象的だったことや、社内でのAI活用に向けて苦労した点はありましたか?
印象的だったのは、構築までのスピードが圧倒的に早かったことです。御社に作業を委託させていただいて、たったの1-2ヶ月で業務利用できるレベルに仕上げていただきました。AI活用で苦労している点としては、社員からもAIに対する期待値が非常に高く、「打ち出の小槌」のような状態に近いと感じています。そのため、私たちが「AIでできること、得意なこと」と「AIでできないこと、不得意なこと」を整理し、社内関係者に正しく理解してもらうことが最初のステップになります。しかし、期待値が高い分、この理解を促すことの難易度も高いと感じています。
生成AI機能の活用に関して、今後の展望についてお聞かせください。

「LaKeel BI Concierge」はBIツールのAI機能ですので、今後はお客さまの声の分析のみならず、業績分析や経営の改善ポイントの示唆などもAIで行いたいと考えております。これにより、私たちのビジョンである「世界第1位の空港」に向けて、さらに一歩前進できると期待しています。
最後に、ラキールに期待していることがありましたら伺えますでしょうか。
これからも最新技術動向を踏まえた製品開発とサービスの提供を通じ、クライアント企業の業績やCX/CS向上をサポートしていただけたらと思っております。私たちのビジョン実現に向けて、今後もパートナーとして支援いただけることを期待しています。