【主要な指標抜粋】ビジネスにおけるパフォーマンス指標をわかりやすく解説
AI技術の進化など急激な変化により、今後の予測がしにくいVUCA時代。ビジネス環境において、企業が目標を達成し、競争力を維持するためには、明確で測定可能な指標が必要不可欠です。そこで活用されるのがパフォーマンス指標になります。ただ、パフォーマンス指標の種類やそれぞれの違いなど詳しく把握されている方は少ないのではないでしょうか。
本コラムでは、パフォーマンス指標の基礎知識からビジネスにおける重要な指標のご紹介、最後にパフォーマンス指標を設定するコツまで解説します。
パフォーマンス指標とは
パフォーマンス指標とは、企業や組織がその業務やプロジェクトの成果を評価するための重要な指標です。
パフォーマンス指標を設定することで、経営戦略の見直しや改善点の抽出に役立ち、適切な判断へ繋がります。その結果として企業全体の成長や競争力の向上に繋がります。
●ビジネスにおけるパフォーマンス指標の重要性
1. 目標の明確化と共有
パフォーマンス指標は、組織全体の目標を明確にし、共有するための重要な指標です。具体的な数値目標を設定することで、チームや社員一人ひとりが進捗を理解しやすくなります。これにより、生産性の向上やモチベーションの維持が期待でき、組織全体のパフォーマンス向上が期待されます。たとえば、営業チームが月間売上目標を持つことで、個々の営業担当者はその目標に向けて具体的な行動を取ることができます。
2. パフォーマンスの測定と評価
パフォーマンス指標は、組織のパフォーマンスを測定し、評価するための基準としても機能します。設定した目標に対しての進捗状況を迅速に把握できるため、問題点の特定が迅速に行えます。これにより、適切なフィードバックを提供し、改善策を迅速に実行することが可能になります。
3. 戦略策定と最適化
パフォーマンス指標を活用することで、組織は正確に現状を判断し、戦略を策定する際の重要な指針とすることもできます。効果的な部分にリソースを集中しやすくなり、エビデンスに基づいた次回の施策を最適化することが可能です。
ビジネスにおける重要な指標の種類と違い
続いて、ビジネスにおける重要な指標の種類を解説していきます。
それぞれの比較を行い、違いを理解するのにお役に立てれば幸いです。
●KPI
KPI(Key Performance Indicator)は、具体的かつ測定可能な数値で表され、戦略的な目標達成のための進捗を評価するために使用されます。例えば、売上高、顧客満足度、リード獲得数などがKPIとして設定されることがあり、ビジネスのパフォーマンスをリアルタイムで把握し、必要な改善策を迅速に講じるために役立ちます。
適切なKPIを設定し進捗を評価することで、改善や優先順位をつけ取り組むことで、ビジネスの成長と目標達成を効果的に進めることができます。
●KGI
KGI(Key Goal Indicator:経営目標達成指標)とは、企業の最終的な目標を達成するために何を達成とするか決める数値を指します。具体的には、企業の長期的な目標やビジョンに対する進捗を測定するために使用されます。例えば、年間売上高や市場シェアの拡大などがKGIに該当します。KGIは戦略的な目標を定量化するため、企業全体の方向性を明確にし、全ての部門が一致団結して目標達成に向かうための指針となります。
●CSF
CSF(Critical Success Factor:重要成功要因)は、経営目標を達成するために重要となる要因を指します。CSFはKGIを達成するための具体的な手段や条件として位置づけられます。
例えば、顧客満足度の向上や業界No.1などがCSFに該当します。CSFを明確にすることで、企業は重要な活動にリソースを集中させ、効率的に目標達成を目指すことができます。
●ROI
ROI(Return on Investment:投資利益率)は、投資した資金に対してどれだけの利益を得られたかを示す指標です。この指標は、事業投資の効果を評価するために広く使用されており、具体的には次のように計算されます。
~計算式~
ROI (%)=利益÷投資額 × 100
ROIが高ければ高いほど、投資が効率的であることを示します。たとえば、新しいマーケティングキャンペーンを開始する前に、そのROIを予測することで、リスクを最小限に抑えることができます。
●LTV
LTV(Lifetime Value:顧客生涯価値)は、顧客が生涯にわたり対象となる企業にもたらす総利益を示す指標です。この指標は、企業が展開するサービスの利益の把握や顧客の傾向分析、顧客獲得コストや目標策定などに役立ち、マーケティング活動などにおいて、重要な役割をもたらします。
パフォーマンス指標を設定するコツ
最後に、パフォーマンス指標を設定するコツを解説していきます。
●SMART原則の適用
パフォーマンス指標を設定する際には、SMART原則(Specific, Measurable, Achievable, Related, Time-bound)を活用することが重要です。
表に記載されている5つの要素を踏まえたパフォーマンス指標を設定しましょう。
Specific(明確) | 誰でも理解できる |
Measurable(測定可能) | 定量的で測定が可能な目標にする |
Achievable(達成可能) | 現実的で達成可能な目標にする |
Related(関連性) | 企業のビジョンと関連させる |
Time-bound(適時) | 達成の期限を設定する |
●BIツールの活用
BI(Business Intelligence)ツールを活用することで、パフォーマンス指標の設定と管理が一層効果的になります。
パフォーマンス指標を設定する上で課題となるのが、常に現状を正しく把握して分析することが難しいということです。
BIツールはデータの収集から統合、可視化を容易にするだけでなく、複数のシステムに散在するデータを一か所に集め抽出し、可視化をすることができます。また、データマイニングなど、高度な分析が専門知識なくして可能になります。結果として、適切なパフォーマンス指標の設定がしやすくなり、パフォーマンス追跡と目標達成度をリアルタイムで評価して、必要に応じたフィードバックや戦略を調整することができます。
そのため、BIツールの活用はKPIの設定をはじめ、ビジネスの意思決定に重要な役割を果たします。
まとめ
パフォーマンス指標が、企業が業績達成をする上で重要な指標になることがご理解頂けたかと思います。自社のビジネスの成功へ向けて、パフォーマンス指標を適切に設定し運用をすることが求められます。
そのため、BIツール等でデータを可視化し、いつでも確認できる状況にしておくことで、より適切な運用を目指すことをお勧めします。
株式会社ラキールが提供するLaKeel BIはBI(ビジネスインテリジェンス)や分析に関する知識がなくても、膨大なデータと豊富なテンプレートから様々な課題に対する解決策を複数のユーザーが探索できる分析ツールです。
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「ビッグデータ」や「IoT」などの言葉の普及とともに、
「データをビジネスに有効活用し、企業の成長を加速させよう」というメッセージが
多く出回っています。
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