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データドリブン経営で「失敗」しないための完全ガイド:経営企画が主導すべき導入ステップと組織醸成の要諦

データ活用
予測困難なVUCAの時代、そしてデータ活用が可能な環境が整ってきていること、さらには顧客ニーズの複雑化や多様化など、もはやデータを経営の意思決定に取り入れることなくしては、生き残れない状況となっています。

市場環境が大きく変化する中で、勝ち抜いていくためには、データドリブン経営を導入するだけでなく、確実に成果を出していく必要があります。

しかし、データドリブン経営の導入後、失敗ケースも生まれています。これからデータドリブン経営を導入する企業や、導入して間もない企業などは、確実に成果を出すために失敗を回避し、有効な手立てを実施するなど、様々な工夫が求められます。

今回は、データドリブン経営の主な4つの失敗要因とともに、失敗を回避する3つの導入ステップ、意思決定を左右する「仮説構築力」の重要性、データ活用文化定着のコツを解説します。データドリブン経営を失敗しないためのヒントとしてご活用ください。

データドリブン経営を、今導入すべき必要性

データドリブン経営とは、人間の勘や主観による判断ではなく、あらゆるデータを活用した分析結果を経営判断の裏付けとする経営手法のことです。

常に蓄積したデータ分析結果を根拠に企業経営を行い、事業展開により成果を出すことを指します。

昨今、データドリブン経営の必要性が高まっていることの背景として、ICT化やデジタル化、IoT技術やAI等の発達によりデータ収集が容易になったこと、顧客ニーズの多様化や細分化、市場の変化が激しく予測困難な状況下において、客観的なデータに基づく判断の必要性が高まっていることなどが挙げられます。

データドリブン経営のよくある失敗

しかしながら、データドリブン経営を導入した結果、次のような失敗に直面することが多々あります。

環境は整ったが、データ活用が進まない

ツールを導入し、全社的なデータを集約するデータ分析基盤が整ったものの、肝心のデータ活用そのものが進まず、目立った成果が出ないことがあります。例えば顧客の行動履歴データやセグメントは可能になっても、「それを何のために、どう活かすか?」というアイデアが浮かばないといった状態です。

経営の意思決定に必要なデータに一部アクセスできない

いざ経営の意思決定を行いたい事柄が出てきた際に、必要なデータにすぐにアクセスできず、分析もできない状況が多発するという失敗です。例えば経営データとマーケティングデータを統合して分析したいときに、マーケティング部門に問い合わせてもすぐに必要なデータが引き出せる状態にないといったケースです。

ツールを導入した結果、結局、手間が増えてしまった

データ分析と可視化のために、BIツールなどのツールを導入した結果、かえって現場の負担が増えてしまうという失敗です。例えば、従来はExcelやPowerPointでの管理や可視化の作業で毎月、丸2日かかっていたところ、BIツール導入後にもデータ整形や一部のデータ入力の作業が省略できず、結局、手間と時間がかかってしまうことがあります。従来のやり方のほうが慣れているので、ツール導入後のほうが時間を要することもあります。

データドリブン経営「4つの失敗要因」

データドリブン経営の主な失敗要因のうち、次の4つについて解説します。

1.目的の不明確さ
2.データのサイロ化・品質低下
3.現場の抵抗
4.分析リテラシー不足

1目的の不明確さ

一つめの失敗要因は「目的が曖昧」であることです。その結果、目立った成果が出ないという失敗につながってしまいます。

例えば次のケースがあります。

経営データを活用する仕組み作りそのものが目的となっているケース

データドリブン経営を実現するには、経営の意思決定のためにデータを活用する仕組みづくりが欠かせませんが、その仕組み作りそのものが目的となってしまうケースがあります。

原因としてそもそも目的を意識していないことや、目的が曖昧であることが挙げられます。軸がしっかりしていないため、導入を進めているうちに、仕組み作りそのものに目的がシフトしてしまうのです。

解決したい課題が具体的ではないケース

例えば「BIツールを導入して、何らかのデータを可視化して、経営判断に生かす」という目的を設定したとします。一見、目的が明確になっているように見えますが、これは曖昧なまま進めることと変わりません。導入してから課題が見つかり次第、それを分析・可視化しようという姿勢であるため、ツールそのものの導入が目的になりやすくなります。

もっと具体的に、「○○部門の収益低迷の課題を解決するために、市場や顧客分析と生産状況の分析を行う」などの目的を複数設定することが必要です。

投資対効果の指標が不明確であるケース

データドリブン経営に必要なデータ活用基盤の構築や課題、解決による成果など、総合的な投資対効果の指標が不明確である場合も、目的がずれる原因です。成果を図る指標をあらかじめ設定しておくことで、成果を測定せざるを得なくなるため、目的もずれにくくなります。

2データのサイロ化・品質低下

部門間でデータが分断される「サイロ化」を放置することで失敗することがあります。例えば、企業のシステムは営業部門やマーケティング部門、開発部など生産部門など各部門に個別に構築されており、データが分散されているのが一般的です。しかし、判断で利用するデータは、常に部門横断の全社的なデータを統合しなければ利用することができません。そのため、このようなデータのサイロ化が起こっている状態は、データドリブン経営の妨げになってしまいます。

また、データの品質低下も失敗要因の一つです。なぜなら、データ品質が低いと分析結果の信頼性が低下してしまうためです。

3現場の抵抗

データドリブン経営はただ経営層から一方的に進められるものではありません。データ活用の組織的文化を醸成することで、初めて成果を出すことができるようになります。

しかし、実際は現場の社員がデータ活用に対する抵抗感を持っており、それが解消されないまま放置されているケースもあります。

また、やる気はあっても、目の前の新しいITシステムを習得しきれず、スキルが追いつかないといったケースもあります。そのことで、経営層からスピードが求められることへギャップが生まれてしまうこともあります。このような現場の抵抗は、データドリブン経営を浸透させる妨げになってしまいます。

4分析リテラシー不足

データ活用を進めるためには、一定のリテラシーやスキルが求められます。データ分析を専門とするデータサイエンティストやデータアナリストといった人材や、データ分析ツールの操作スキルを持った現場社員のほか、データをビジネス的に分析できる視点の専門家も必要になります。

国内企業では、このような高度なデータ分析の専門人材が枯渇しているといわれていることから、どの現場でも多かれ少なかれ、人材不足に直面しているでしょう。このままではデータ活用の仕組みを作ったとしても、実際の活用が十分に行われません。

データドリブン経営の失敗を回避する3つの導入ステップ

データドリブン経営を成功させ、定着させるためには、導入時に、大きく分けて次の3つのステップを踏むことが大切です。

ステップ1.経営課題の定義

データドリブン経営を導入する際には、まず「目的の不明確さ」による失敗を回避する必要があります。そのためには「何のためにデータドリブン経営を導入するのか?」という目的の明確化と同時に、解決すべき経営課題を具体的にすることが重要です。

注意が必要なのは、収益が低迷している課題に対して「収益を回復させる」というレベルの定義で終わらせてしまうことです。このレベルでの定義ではまだ曖昧といえます。下記のようなより具体的な定義での目的設定が重要になります。

●顧客のLTVを最大化し平均顧客単価を8%アップさせる
●既存の優良顧客の離反率を2%にとどめる
●従業員エンゲージメントを5%高める

これによって測定も可能になります。

ステップ2.スモールウィンで組織内での信頼を勝ち取る

「現場の抵抗」の課題を解決するには、信頼を勝ち取る必要があります。そのためには、成功事例を社内でコツコツと積み上げていくことが先決です。まず特定の部門で小さく始め、成功事例を作りましょう。すると社内で協力してくれる人が集まってきます。それをもとに他の部門や部署へ展開していくことで、全社的にデータ活用が有効であるという考え方を根付かせることができます。

ステップ3.分析環境の全社的拡張

「データのサイロ化や品質低下の課題」と「分析リテラシー不足」の課題を解決するには、システムやデータ分析基盤の構築と拡張、現場社員の育成がポイントになります。

システムやデータ分析基盤の構築と拡張については、「ETL機能(Extract(抽出)/Transform(変換)/Load(書き出し・格納))」を備えたデータを収集・加工する工程とともに、データ分析に備えるデータを格納するための「DWH(データウェアハウス)」、データを分析・可視化するための「BIツールなど」の使い勝手の良い総合的なデータ分析基盤を構築します。これによりデータ分析を効率化できます。

データ分析基盤のイメージ

一般的に、ETL・DWH・BIの連携については、上記の流れで設計します。「構造化」の部分がETL機能を担います。社内から集めたデータはデータレイクに蓄積され、抽出、変換、書き出しのETL工程を経て、DWHへ整形された状態で格納されます。その後、集計や集約を行い、データ分析に活用できるようにした上で、各部門のデータマートに格納しておきます。活用したいタイミングでBIツールから引き出し、分析をかけて可視化します。

このように、一つの基盤に集約させることで、データの不整合などを防ぐことができ、全社横断のデータ活用が可能になります。

現場社員の育成については、新しく導入したITシステムの操作に関する教育とともに、「なぜデータを活用する必要があるのか」、また実際のデータ活用のノウハウやアイデアを教育する場を作りましょう。投資することがポイントになります。

しかしながら、専門人材の高度な知識やノウハウは社内にすぐに手に入れることができません。あらかじめ、優良な専門人材やデータ分析の専門家などを迎え入れておくことも有効でしょう。

ステップ1補足:「データ」が答えを出すのではない:意思決定を左右する「仮説構築力」の重要性

先述の通り、失敗要因の一つである「目的の不明瞭さ」は、単なるツール導入やデータ分析基盤の構築そのものが目的となってしまいます。

この課題については、経営課題を具体的にすることが一つの予防策ですが、もう一つ重要になることをお伝えします。

多くの失敗例では、目的が膨大なデータから何かを導き出そうとする「探索」に終始しており、経営判断に必要な「検証型のアプローチ」を欠いている共通点が挙げられます。

データ分析基盤を導入して、データを分析できる環境が整った後で経営企画層に求められるのは、ただ分析すれば終わりではありません。

ビジネスの因果関係に基づき「どの変数が利益に直結するか」という筋の良い仮説を立てた上で、それを検証するための道具として、データを分析・活用する姿勢が重要です。

特定事業の収益が低迷している課題に対する仮説

・既存顧客離れの原因は本当にニーズの不一致にあるのか?
・競合他社の新商品のアプローチ方法に自社の強みが劣勢になっていないか?
・若者層のユーザーの多い商品のシニア層の利用率は?向上させるには?

このように問いを具体的に立てることで、データから見える事実を、実際の事業や環境に当てはめて具体的な戦略に落とし込んでいくことができるのです。

ステップ3補足:データ活用文化を定着させる3つのコツ

また導入ステップの「3.分析環境の全社的拡張」においては、データ活用文化を定着させることを大きな目標とすることがポイントになります。

具体的な施策として有効なのが次の3点です。

●データ活用のメリットの理解促進
●失敗に対する心理的安全性の確保
●人事評価制度との連動

そもそもデータ活用によってどのようなメリットが得られるのかを研修などの際に十分に浸透させることが重要です。

また、データの民主化を進める際に、現場の社員が試行錯誤して、自由にデータを活用できるよう、失敗を歓迎し、データ活用に関する質疑応答についても積極的に受け入れる仕組みを構築することが大切です。心理的安全性を確保しておくことが全社的なデータ活用の推進につながります。

そして、人事評価制度との連動も有効です。データ活用を積極的に行うことで高い評価を与えるという仕組みです。

ただし単純に「データを使う=評価」としてしまうと、単にツール利用が目的となってしまうリスクがあります。

「ツールを使うこと」を目的とせず、仮説に基づいてデータを活用する体制構築が求められます。

このことから、データ分析基盤の構築の際には、ツール選びには十分に注意する必要があります。専門的な知識が必要なツールでは、そのツールの操作を覚えることに意識が行きがちで、仮説検証やデータ活用のアクションといった本来注力すべきことがおろそかになる恐れがあるからです。

ツール選定の際には、誰でも扱いやすい操作性に優れているかどうか、直感的に理解しやすいユーザーインターフェースを備えているかどうかを重視しましょう。

具体的なツールとしておすすめなのが、統合型データプラットフォーム「LaKeel Data Insight」と、セルフサービス型BIツール「LaKeel BI」です。

「LaKeel Data Insight」は社内のデータを横断的に一元集約し、自動で整形・加工・分類・集計する高速な自動処理により、人の手をわずらわせません。また生成AIと対話して誰でも自然言語でデータを検索・集計できるため、仮説検証とデータに基づく意思決定に集中できます。

「LaKeel BI」は最新のAI技術によるインサイトの発見を実現するセルフサービスBIです。分析したデータをわかりやすく、ビジュアライズするダッシュボード機能によりデータの民主化を組織レベルで醸成できます。

この2つのツールを備えたソリューションを導入することで、成功につながるデータドリブン経営を実現します。

まとめ

データドリブン経営の失敗要因として、「1.目的の不明確さ」「2.データのサイロ化・品質低下」「3.現場の抵抗」「4.分析リテラシー不足」の4つをご紹介しました。

これらの失敗を回避するには、具体的に経営課題を定義すること、スモールウィンで小さく成功事例を着実に作っていくこと、社内にデータ活用の組織文化を醸成すること、そして使えるデータ分析基盤を導入することが成功の鍵となります。

「LaKeel Data Insight」と「LaKeel BI」を含む「LaKeelデータ活用ソリューション」は、高速な自動処理と生成AIによる対話型データ検索・集計機能により、企業内データの利活用を促進し、迅速な意思決定とデータドリブン経営の成功に必要な道具になり得ます。成功事例も多数ございますので、ぜひご検討ください。

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