
データレイクとは?~DWHとの違い、メリット、活用例などをわかりやすく解説~
データレイクとは?
データレイクとは、収集した生のデータを、加工・整形することなく、そのまま格納して保管できる「データの湖」です。データはシステムで取り扱う際や分析する際には、決まった形式に加工・整形する必要がありますが、画像や音声、動画など、そのままでは規則性を持たないデータもあります。データレイクには、これらの非構造化データも併せて格納できる特徴があります。
◆DWHとデータマートとの違い
データレイクは、DWH(データウェアハウス)とデータマートといった他のデータベースとは異なる特徴を持ちます。
DWHは、分析や可視化といった明確な目的のために、加工・整形済みの構造化データを保管する場所です。またデータマートはDWHから取り出したデータを部署別に小分けして、より小さな単位で保管する場所です。
データレイクとの大きな違いは、「データ活用の目的が定まっているかどうか」、「データの状態」や「データの規模」にあります。
データレイク | DWH (データウェアハウス) |
データマート | |
---|---|---|---|
データ活用の目的 | 定まっていない | 定まっている | 定まっている |
データの状態 | 生データ(構造化データ・非構造化データ含む) | 構造化データ | 構造化データ |
データの規模 | 非常に大規模 | 比較的大規模 | 部分的・特化的 |
データレイクは大量の生データをそのまま蓄積するため、DWHやデータマートと比較して、扱うデータの規模が非常に大きいという特徴があります。
データレイク構築のメリット
データレイクを構築することで、ビジネスにおいては次のようなメリットが期待できます。
◆データ分析基盤の構築によりデータドリブンな意思決定を推進できる
データレイクは単独で利用するよりも、将来のデータ活用を見据えた「データ分析基盤」の一部として導入するのが一般的です。
複数の社内システムから集めたデータをまずデータレイクに格納し、その後、目的が定まったデータをDWHへ移動・加工することで、データ分析に活用できる状態にします。そしてデータマートにより部署別に小分けにし、分析・可視化のためのBIに連携させます。
出典:https://bi.lakeel.com/course/dwh_merit_demerit/
このデータ分析の仕組み化により、データドリブンな意思決定を推進できます。
◆高度な分析が可能
データレイクに多様なデータを蓄積することで、ビッグデータ分析や、形式の異なるデータを組み合わせた高度な分析が可能になります。これまでに得られなかった新たな洞察を得られるほか、機械学習モデルの構築なども可能になります。
◆データ保存・管理の効率化
データレイクでは、整形されていない非構造化データの保存・管理の効率化を実現できるため、コスト削減につながります。データを事前に一元化しておくことで、分析のたびにデータを収集する手間が省け、迅速なデータ活用環境を実現できます。
データレイクのビジネス活用例
データレイクのビジネス活用例をご紹介します。
◆需要予測・トレンド分析
過去から蓄積してきた膨大な売上データをデータレイクに格納しておくことで、需要予測やトレンド分析、ビジネス戦略の立案や在庫管理、製品開発など、あらゆる用途や意思決定に役立てられます。
◆顧客データ分析
顧客の購買履歴、Webサイトの行動ログ、SNSでの反応、問い合わせ履歴といった膨大なデータをデータレイクに集約することで、顧客一人ひとりの行動を詳細に分析できます。その結果、Webサイト改善やカスタマーサポートの質向上などに活用できます。
◆アプリ・サービス開発
売上データや顧客データ、各種生産管理などのデータを活用すれば、アプリやサービスなどさまざまな開発に役立てられます。
データレイク導入・活用の注意点
データレイクは強力なツールですが、ただデータを集めるだけではその価値を最大限に引き出せません。管理が不十分だと、どこに何があるか分からない「データの沼(データスワンプ)」になってしまう危険性があります。これを防ぐには、データの品質を担保し、適切に管理・運用するためのデータガバナンス体制の構築が大切になります。また、多様なデータを分析してビジネス価値を見出すには、データサイエンティストなど高度な専門知識を持つ人材の確保や育成も重要となります。
まとめ
大規模な生データを蓄積できるデータレイクの構築は、高度な分析やデータドリブンな意思決定の推進などに役立ちます。将来的な大規模データ分析・活用を見据えて、データレイクを導入することは有効な手段といえます。
データレイクをはじめとしたデータ分析基盤の構築をご検討される際には、LaKeelにお任せください。
データレイクとデータウェアハウスを備え、データを加工した上でBIによる分析・可視化につなげる仕組みを「LaKeel Data Insight」と「LaKeel BI」にて構築可能です。両製品に搭載されている対話型AI機能を活用することで、データ管理や統合、分析にあまり馴染みのない方でも簡単にデータを活用することができます。専門の担当者がシステム・ツールの導入から活用まで、自社に合わせた伴走型の支援をしておりますのでぜひお気軽にご相談ください。
「LaKeel BI」
https://bi.lakeel.com/bi/
「LaKeel Data Insight」
https://bi.lakeel.com/di/
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