
大量データ処理に適したDWH(データウェアハウス)とは?メリットから導入・活用のポイントを解説!
今回は、大量データ処理のよくある課題と適したDWHの役割とメリット、DWHの導入・活用ポイントを解説します。
大量データ処理のよくある課題
大量データ処理を社内で進める際には、次のような課題に直面することがよくあります。
◆Excel(エクセル)では重くて作業にならない
従来は各種データソースから Excel 形式や CSV 形式でデータをエクスポートし、Excel で開いて処理することが一般的でした。しかしデータ量が増えると負荷が高まり、ソフトの動作が重くなるうえ、共有・共同編集もしにくくなります。その場合は Excel 以外の代替手段を検討する必要があります。
◆データが社内各所に分散しており、処理前の整理が必要
社内の各システムにデータが散在しているため、それらをまとめれば有意義な分析が可能になると考えるものの、粒度や形式が不揃いで前処理が必要になることが多々あります。
◆DWHの構築を検討するがノウハウとリソース不足
必要なときにデータを取り出してすぐに使えるDWHの構築を検討するものの、ノウハウはもちろん、人的・時間的リソースや初期投資への懸念が生じがちです。
大量データ処理に適したDWHの役割とメリット
近年の大量データ処理の課題にはDWHの活用が有効です。まずは、DWHの役割とメリットをご紹介します。
◆DWHとは?
DWH(データウェアハウス)とは、「Data(データ)のWarehouse(倉庫)」という意味で、社内でデータをいつでも引き出して即座に分析や活用ができるように整理された状態でデータを格納しておく場所です。
主に企業がBI(ビジネスインテリジェンス)を用いて効率的に分析し、経営や施策の意思決定を行うために実装されます。
◆DWHが大量データ処理に適している理由
近年は取り扱うデータ量が増加しており、DWHの必要性が高まっています。DWHには個人では扱いきれない量のデータを格納し、すぐに分析できる形に整えて蓄積しておくという、大量データ処理の前提となる仕組みがあります。同時に、DWHは大量データ分析に特化した高い処理性能・検索性能を備えています。
◆DWHで大量データ処理を行うメリット
大量データ処理には欠かせないDWHではありますが、利用することで、次なるメリットも得られます。
・ビッグデータ利活用の推進、サービス拡充、品質向上
小売店のPOSシステムのデータから工場の稼働データ、AI学習用データなどのビッグデータを分析し、サービス改善やAIサービス開発などに活用できます。
・社内のデータ収集の時間短縮
DWHがなければシステムごとに手作業でデータを集める必要がありますが、DWHを利用することでデータ収集・整理の手間と時間を大幅に削減できます。
・データドリブン経営につながる
社内の部署横断データを自由に扱える環境は経営戦略や経営の意思決定に有効です。データ駆動型のデータドリブン経営の土台となるでしょう。
・DX推進により従業員の負荷削減
DXは、単なるデータ活用の推進だけでなく、組織的にデータを民主的に活用できる文化醸成が求められます。DWHを整えておくことで、従来はデータの専門家任せにしていたデータ分析も、操作しやすいBIツールなどを備えればなお一層、DX推進につながります。
大量データ処理のためのDWHの導入・活用ポイント
大量データ処理を目的とした、DWHの導入・活用ポイントをご紹介します。
◆データ統合性の重視
「DWHを導入する」ことだけを目的とせず、まず「社内データをどのように統合するか」を検討することが成功の第一歩です。DWHの醍醐味は、社内に散在するデータを一元的に集め、統一した形式や品質にすることで一つのデータモデルに統合することです。どのシステムから、どのようなデータを統合するのかを重視しましょう。
◆目的の明確化
データ統合を進める上でも重要なのが、目的の明確化です。データをDWHに統合するそもそもの理由を明確にすることで、最適なDWH導入とデータ活用につながります。
◆「DWH+BI」の組み合わせで高まる分析効果
近年は、DWHの導入のみならず、BIによる分析活用を見据えた導入が主流となり、データ活用の効果を最大化できるという考え方が定着しつつあります。それでこそデータドリブン経営やDX推進などの目的を果たせることになります。BIによる分析・可視化も合わせて構築することが重要です。
◆データ可視化とKPI設定による効果測定
BIによる分析・可視化のその先にある運用体制とPDCAサイクルを回す仕組みづくりも重要になってきます。そしてデータ活用による最終ゴールの「売上増加」や「コスト削減」、「顧客満足度向上」などを達成するための中間目標であるKPIの設定も重要です。
「データ分析に基づく意思決定の割合」「データ分析による業務効率化の割合」などといったKPIを運用していくことが例として考えられます。
DWH/BIの選定・導入・運用体制構築を自社だけで実施するのはハードルが高い場合は、外部パートナーへ相談することも検討しましょう。
まとめ
DWHは社内のデータを一元的に集めて蓄積し、データをいつでも活用できる場所です。データドリブン経営を進める上で土台となることから、BIと組み合わせて導入することを検討することをおすすめします。
ラキールではDWHを備え、大量データ分析にも活用できる「LaKeel Data Insight」、そして経営や現場の意思決定を加速させるビジネスインテリジェンスツール「LaKeel BI」をご提供しております。導入・運用のお手伝いをさせていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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